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笹幸恵
2022.4.30 09:13皇室

「眞子さんの夫」が示す、有識者会議の非現実的プラン

今週の週刊文春&新潮(5/5・12特大号)。
どちらも小室夫妻について大きく取り上げている。
なんだなんだ、もうウクライナの話には飽きたのか?
そして飽きもせず小室夫妻に戻るのか?

さて、今週は新潮から見ていこう。

「眞子さん」に生前贈与!?
「上皇」「美智子さま」
ご心痛は「小室圭さん」

小室さんが試験不合格で、夫婦の暮らしが
決して楽ではないことに触れた上で、
「上皇ご夫妻が、眞子さんのために
私的な財産を譲り渡される」
という宮内庁関係者の証言を載せている。
その後は延々と皇室経済法や
皇室経済施行法の解説。

で、最後はもはやおなじみの小田部雄次が
「決して好ましいことではない」として、
「結果的には一般常識とかけ離れた生活をしている
小室さんを支援することにも繋がりかねません」
と懸念を表明している。

謎すぎる。
一般常識とかけ離れた生活って、何のこと?
記事には何一つ書かれていないし、
NY司法試験に二度チャレンジすることが
「一般常識からかけ離れている」とも思えないが。
小田部が、とにかく小室夫妻のやることなすこと
気に入らないということだけはわかった。


一方の文春。
いつも手つなぎ
小室圭さん「眞子さん依存」

まるでストーカーかと思うくらい詳しく、
NYで生活する二人の仲睦まじさを描写。
二度も不合格だった圭さんに焦りが見られないのはなぜか、
という視点で、これまで金銭的ピンチを
乗り越えてきた圭さんと、その支援者について
振り返る内容。
一人目の支援者は、圭さん母の元婚約者。
二人目の支援者は、奥野法律事務所の所長。
そして三人目が眞子さん。

圭さんにはいつでも「眞子さんのパートナー」
という冠がかぶせられていて、
今回の不合格でより眞子さんに依存しなければ
NYで生きて行くことが難しくなった、という。
今の勤務先でもクビになる様子が見られないのは、
フォーダム大とのつながり、
眞子さんの夫として広告塔の役割が
あるからではないかと地元記者に語らせている。

だいたい親の七光りなどいつの時代でもあるし、
誰それの元カノとか、誰それの夫とか、
好むと好まざるとにかかわらず、ついてくるものだ。
小室さんは、「眞子さんの夫」と言われ続けることなど
とっくに覚悟していたのでは?
私は、親の七光りとかまっぴらゴメンと思っていた(ないけど)。
でもその昔、友人は「使えるものなら何でも使う」と言っていた。
なるほどそういう考えもあるのかと思ったものだった。
アメリカで使えるものなら、何でも使えばいい。
バッシングに晒され続ける日本に比べたらマシだと
思って何が悪い?

それともう一つ。
結婚して皇籍を離れた眞子さんの夫ですら、
「元プリンセスの夫」という冠がつき続けるのだから、
皇族なら何をかいわんや。
有識者会議が出した「皇族数確保プラン」では、
女性皇族は結婚しても皇族の身分を保持する、
ただし配偶者や子供は一般国民とする、
という案が出されている。
配偶者は何をしても「皇族である〇〇様」が
ついて回ることは明白ではないか。
国民としての権利と義務が保障できるか?
はからずも、これが非現実的なプランであることは
文春が証明してみせた。

しかし、こんな容易に想像できる単純なことに、
気付く政治家がどれだけいるだろう。

笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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